LINBITクラスタスタック・サポートSDSは、DRBDの進化形で、DRBD9の大きな特徴でもあります。
従来は1:1の形態だったものが、1:nの形が可能になり、OprnstackやKubernetesなどに対し分散ブロックストレージを提供する形態に発展しました。
従来のノード(=Control Node)のみならず、SateliteNodeを加えることにより、拡張性をさらに広げました。また、それらを管理するツールとして2018年に「LINSTOR」が登場し、より一層通信・動作環境が安定しました。
LINBITクラスタスタック・サポート SDS(Software Defined Storage)とは
特にAI分野等でコンテナストレージのオーケストレーションツールとしてKubernetesが注目されておりますが、Cephに代わる分散ブロックストレージとして、Cephよりも高速なブロックストレージとして注目されつつあります。
※「LINSTOR」のサポートは「SDSサブスクリプション」契約が必要です。
基本機能
LINBITクラスタスタック・サポートSDSは、複数のノードのディスク領域を束ねて、一つの大きなディスク領域を定義し、その空間内にディスクボリュームを自由に作成できます。また、システム運用中のノード増減も可能となり、ノードを追加するだけで比較的簡単にスケールアウトできます。
従来のストレージプールを担っていた高価なストレージ製品を利用する場合と比べ、「ベンダーロックインされない」「汎用サーバで利用可能」「故障時でもシステムを止めずサーバ入替で対応可能」という特徴があり、利便性向上と大幅なコストダウンを実現できます。
また、ノード設定管理ツールとしての「LINSTOR」により、ノード間通信を安定させ、HDDとSDDの組み合わせなど、異なるストレージ間でのストレージプールの構築が可能です。
従来のストレージ製品との比較
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分散ブロックストレージとしての「Ceph」との比較
「Ceph」は、分散ブロックストレージです。元来より大型エンタープライズ環境を意識して開発されたソフトウェアで、RAID5,6に近い動きをすることや、RADOSやCRASHによって分散管理・高速計算される仕組みを持っている為、数百以上のストレージを想定すると力を発揮致します。
対してDRBDは、単純なRAID1の動き方をすることや、元来Cephよりも高速であることなどから、数十台程度の中規模~小規模になると力を発揮致します。特に「プライベートクラウド」や「Kubernetesによって冗長化・オーケストレーション化されたコンテナ環境」の用途であればDRBDは選択肢として十分な要素を持っています。
シーケンシャルの書込み(4K/IOPs)
→最大速度ではおよそCephの20倍の速さで書込み可能。
→CPU負荷が軽いことや高速ブロックデバイスの強みが生きている。
読込(リード)
→条件によってはローカルディスクよりも高速に読込
→DRBDの機能のリードバランシングにより、2台のデータを同時に読込をする為。
10数台程度の中規模~小規模クラスタであれば、RAID1の単純ミラーリングでの書き込み構造であるDRBDが優位。 逆に、数十台以上のエンタープライズ環境であれば、RAID5や6のような構造を持ち +RADOSやCRASHのアルゴリズムからCephが断然力を発揮すると思われる。
※こちらの実験資料は「資料ダウンロード」内にあります。
※本結果は当社教協での検証結果であり、性能を保証するものではございません。
LINBITクラスタスタック・サポートSDS For Openstack/For Kubernetes(k8s)
DRBDは、OpenstackのCinderドライバやKubernetesに対して、永続的ブロックストレージを提供します。
特に「Openstack」では、ハイパーコンバージド構成が可能であったり、Kubernetesに関しても、Cephが通常想定利用されるエンタープライズ環境よりも小規模のストレージ台数での運用が見込まれるなど、DRBDの活躍シーンはますます広がる見込みを見せております。
LINBITクラスタスタック・サポートSDS 評価版について
30日無償でご使用いただけるLINBITクラスタスタック・サポートの評価版ライセンスキーを提供しております。LINBIT認定バイナリを使用した検証をご希望の方は、下記よりご連絡ください。
※LINBIT認定バイナリは試用版有効期限、もしくはLINBITクラスタスタック・サポートご契約期間のみで使用可能です。期間満了後はご使用いただけませんので、アンインストール等の処置をお願いいたします。
※評価版→本番移行される場合は、同一のURLハッシュをご利用可能です。